塾長のカナダ武勇伝(?)―その3 語学研修Ⅱ-

2018-02-25 14:47:01

 

すかさず! 大きな声で! スマイル!!

塾長のカナダ武勇伝(?)―その3 語学研修Ⅱ-

私(たち)は,あなたのことを誰よりも精一杯愛している。

 

 

 みなさん,こんにちは!!
 「生きる自分への自信を持たせる
 鍛地頭-tanjito-」の副塾長,住本小夜子です。

 

 

 今日も昨日に続いて,「塾長の武勇伝(?)」の続きをお楽しみください。
 いよいよ語学研修の全貌が明らかになりますよ。

 

 【塾長のカナダ武勇伝(?)―その2 語学研修Ⅰ-】 ←昨日の記事

 

 

…◇◆…◆◇…◇◆…◆◇…◇◆…◆◇…◇◆…◆◇…◇◆…◆◇…◇◆…◆◇…

 

 

 講師:「今日の研修の最後に,明日の語学研修について説明しておきます。」

 

勿論,これも本来は英語でした。

 

 塾長:[あれっ,まだ今日の研修は終了していなかったのか…? ヒアリングがで
     きていないなあ…。って言うか,わからない授業を受けている児童生徒
     が,授業終了間際に上の空になっているのは,こんな状態なのかもね……
     もうちょっとだけ頑張ろう。,そうじゃ,のためにわしは頑張るの
     じゃ!]
 講師:「明日の語学研修はダイナミックに行います。グループをつくっていただい
     て,各グループに一枚 の地図を渡します。そこには,特定の建物に印が付
     けてあります。お店とか公共の建物とか…。5~6箇所ですね。みなさん
     は制限時間内にすべての建物を回り,そこにいる受付の方とか担当の方と
     かから,その場を訪れた証拠となるスタンプを押してもらって,この研修
     会場に戻ってきてください。」

 

 塾長,よくヒアリングができましたよね。

 

 

塾長のカナダ武勇伝(?)―その3 語学研修Ⅱ-

 

 

 塾長:[な,なに,なに~??? 要は,この見知らぬ異国の地に放り出されるの
     か? どこになにがあるかわからないし,道順さえもわからない街に飛び
     出し,道行く人や道端に並ぶお店の店員さんなどに,建物の場所や道順を
     英語で尋ねろということか! そりゃ,英語ができるチームメイトが一緒に
     いるならば,街の名物スポットをめぐる楽しい時間だろうよ。 でも,
     もし,そうでなかったら…。誰がチームメイトなんじゃ? …最近,親しく
     なった△△県の○○さん…いやいや,わしとふたりでドツボにはま
     る…。]

 

 

塾長のカナダ武勇伝(?)―その3 語学研修Ⅱ-

 

 

 塾長:[それにしても,街ぐるみの語学研修だぞ。スケールが違うわ! コンパス
     を英語に置き換えた壮大なオリエンテーリング! さすがBritish
     Columbia州! 日常生活のContext(文脈)の中に根付いた,まさに生き
     た語学研修! 官民一体! …。]

 

 

塾長のカナダ武勇伝(?)―その3 語学研修Ⅱ-

 

 

 塾長:[待て待て,感心している場合じゃないぞ。わしの語学力も大いに問題じゃ
     が,わしには他のチームメイトにはない最強の弱点がある。わしは
    「地図が読めない男」なんじゃ! そうよ,大の方向音痴なんよ! 総合
     病院に行って,入った入り口から一度も出たことがない。万一,チーム
     メイトが建物を探すのに手分けをしようなんぞぬかしたら,わしは間違い
     なく行方不明になる。 …ああ,翌朝,地元の新聞に出るんだろうなあ。

 

    「日本から派遣された高校教師,英語が話せずビクトリアで行方不明
     ―研修場に戻らず―」

 

     こんな見出しか?…]

 

 

塾長のカナダ武勇伝(?)―その3 語学研修Ⅱ-

 

 

 塾長:[一体,この研修の目的はなんなんだ!? 街に繰り出した,ほんの数時間で
     英語が身に付くはずがない。もし,そうならば,みんなBritish Columbia
     州に来て,この研修を受ければいい。…わしはなにを考えているんじゃ…
     大分,気が動転しているわい。………。

 

     そうだ,Survivalか!

 

     ああ,Survivalなんだ‼
     2週間後にはホームステイをして,配属校での勤務が始まる。最低でも5
     ~6時間はメインのテーチャー〔注:発音が悪い。〕として,
     エングリッシュ〔注:またまた発音が悪い。〕で授業をせんといかんのじゃ。
     恐らく,誰も助けてはくれぬ。そのためにもSurvival精神が必要なん
     じゃ…。]

 

 

塾長のカナダ武勇伝(?)―その3 語学研修Ⅱ-

 

 

 研修が終わった後の白いレストラン。白いテーブルクロスの上には,きらめくグラスに白いワイン。銀のフォークとナイフを両手に掴んだまま,やがてテーブルに運ばれてくるであろう赤い蟹を頭の片隅に留めながら,塾長はひたすら,まるで赤い蟹が白い泡を吹くかのように,ぶつぶつ,ブツブツと「Survival」を繰り返すのでした。

 

 

→つづく

ページの先頭へ戻る