「母ちゃん,ぼく,悪いことしていません!!」―軽度自閉スペクトラム症のこどもと心の理論―
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いつも「鍛地頭-tanjito-」のブログをお読みいただき,誠にありがとうございます。
さて,この度,当塾では,ブログの一部を「アメンバー限定記事」にさせていただくことにしました。
理由は次の通りです。
当塾は少しでも広く皆様のお役に立つことができればと,当塾なりの教育や家庭療育等に関する拙い考え方と実践をブログとして発信して参りました。しかしながら,それらの考え方と実践を当塾に無断で,しかも営利目的で,恰も自らのもののようにして発表されている協会があることが分かりました。
「いけないことはいけない」と毅然とした態度で対応することが当塾のモットーでございます。したがいまして,まずは,ブログの一部を「アメンバー限定」にさせていただき,当塾を大切にしてくださる皆様方には,今後とも継続して情報を発信させていただきたいと存じます。
駆け出しの当塾ですから,何かと至らぬ点が多いかと存じますが,ブログ等について温かいご助言を賜りますならば幸甚でございます。
引き続き,ご愛顧のほど,何卒よろしくお願い申し上げます。
(「鍛地頭-tanjito-」)
生きる自分への自信を持たせる
「鍛地頭-tanjito-」の塾長 小桝雅典です。
今回のテーマは,「軽度自閉スペクトラム症のこどもと「心の理論(theory of mind)」」との連関性及び当該児への日常的な指導について」です。
少し生徒指導の観点を加味して述べています。
勿論,「鍛地頭-tanjito-」の私見を多分に含みますから,その点をご斟酌いただき,お読みくだされば幸いです。(笑)
目 次
0 プロローグ
1 「母ちゃん,ぼく,悪いことしていません!!」
(1) 本事案の概要と塾長の述懐
ア 第1日目
イ 第2日目
(2) こどもの心的内実に視点を据えた指導の必要性
ア 指導のための思考の方向性
イ 「ぼくには〈内の自分〉と〈外の自分〉がいる。」
2 出現する未来に向けての日常的改善方法
(1) 自閉スペクトラム症に託けて
(2) 出現する未来に向けての日常的改善方法
3 エピローグ
【参考文献・資料等】
プロローグ
先日のことでした。
仕事の合間に,副塾長の住本が私に語り掛けてきたのです。
それは,彼女の長男(軽度自閉スペクトラム症/小学校1年生,以下「S」と表記)が校内で巻き込まれた生徒指導上のトラブルの話でした。
1 「母ちゃん,ぼく,悪いことしていません!!」
(1) 本事案の概要と塾長の述懐
本事案の概要は,次のとおりです。
なお,副塾長の話は二回(2日)に跨っていますから,まず一回目(第1日目)に耳にした話からです。
ア 第1日目
そして,この日,帰宅したSは副塾長に向かって絶叫したのです。
「母ちゃん,ぼく,悪いことしてません!!」
そこには,普段にはない凛々しい姿がありました。悔しさに満ちた。
以上は,副塾長が担任の先生との情報連携の中で得た話(概要)です。※1
※1 副塾長から聴いた話を当方で非常に簡単にまとめています。実際は,もう少し具体的な内容を耳にしました。
それにしても,又聞きを重ねた話だったので,具象性に乏しく,非常に不明確で不安定な情報でした。※2
※2 副塾長を責めているのではありません。
通常,学校で,特に生徒指導を担当する職員は,こうした不明確で不安定な情報(=映画やドラマのように,脳裏のスクリーンに事案の経緯(一部始終)が淀みなくストリーミングされる情報※3でない情報)に基づいて,事案の内実を確定し,問題行動を起こした児童・生徒への指導案を立ててはなりません。
※3 経験上,このような情報はより確からしい(=事実に近い)情報です。
それは,不明確で不安定な情報では事実が判然としないからです。
事実が判然としないところでの指導は危険です。
単純に考えても,加害児童・生徒と思われていた児童・生徒が,実は被害児童・生徒であったなどということがあれば,それは学校の責任問題であるだけではなく,当該児童・生徒の心をいたく傷つける悪業となります。
(時折,いじめの問題で見受けられる一幕です。)
何はともあれ,問題事案に関係する児童・生徒等から丁寧に粘り強く,事案についての聴き取りを行うこと。その上で,事実を炙り出してから,関与する児童・生徒等一人ひとりに対する指導を考えていかないと,一人ひとりの児童・生徒等の問題点,改善点(もっと伸ばせる点)を見誤ったままの指導を行ってしまうことになるのです。
【関連資料】 「事実確認のポイントについて」は,「児童生徒の規範意識を醸成するための生徒指導体制の在り方について」(広島県教育委員会,生徒指導資料№32(改訂版),平成21年10月)が参考になります。
したがって,正直なところ,副塾長から上述の話を聴いたときには, 「これだけの情報では何も言えないなあ。」が私の本音でした。
さらに,次のようにも思いました。
「学校は,いつ,誰が,(周囲の目撃者を含める)どの児童に,どこで,どのように聴き取りを行ったのか? その作業がスピーディーに行えているのか? それ次第で,事案に関与した児童の発言は,(嘘を含めて)変わってしまう。適切な聴き取りはできているのか?」
私は徐(おもむろ)にパソコンのキーボードから両手を離し,隣の席に座る副塾長を一瞥しました。
副塾長は私の方を向いて正対していました。 そこには,普段,仕事中には見受けられない母親としてのオーラが歴然とあったのです。
ぴちっと付けられた両膝の上には,二つの握り拳が見えました。
「私はこの子(S)を信じています。」
二つの握り拳はそのように語っていたと思います。
私は長い間,・・・・・・・・
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私(たち)は,あなたのことを誰よりも精一杯愛している。